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てがみ座「対岸の永遠」を観て [演劇]

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対岸の永遠|てがみ座第12回公演対岸の永遠|てがみ座第12回公演

1999年、サンクトペテルブルク。
冷戦終結から十年、ソ連は崩壊し姿を消した。
流れ込んできたのは荒々しいまでの〈自由〉。ロシアは新たな混沌にあった。
この地で暮らす女のもとへアメリカから男がやってくる、
手紙を携えて。
それはかつて〈向こう岸〉へ亡命した父からの手紙だった。
女が手紙を開くとき、傷跡は軋み、サイレンは鳴り、
ぬかるむ土地は語り始める。父の旅を。
 
詩人ヨシフ・ブロツキーと都市レニングラードの関係性から着想し、
二つの岸辺の間で明滅するものを描く。

評価は、星4つです。
★★★★☆

父と娘の邂逅。
憎むべきは国家か社会か。
ユダヤ人、思想異なる者を排除すること。
それは国家も個人も同じ。

あの時、手を握り返していたら?
想いを告げることがかなわなかった人々。
時間をかけてゆっくりと、川の流れが合流するかものように。
悲しいけど美しい物語でした。

1ヶ月のロングラン公演。
どんな進化を遂げるのか後半を観に行きたい。
過去の人とはやり直せないが、今の人とはやり直せる。
エレナが娘や友人、パートナーと川の流れのように繋がることを切に祈る。

父を演じた半海一晃さんのコミカルである動きが余計に哀愁を醸し出していて、
そして父の遺品を届けた青年を演じた亀田佳明さんの存在感に惹かれました。
そう父が青年思いを知っていながら、行動しなかったのは、
やっぱり娘の存在があったからかな。
もう一度手を握りたい。あの時の顔をされるのが嫌だったのだろう。
そう考えると切ない。メリーゴーランドのように等間隔で追いつくことない想い。

冷静に考えると日本人なんだけど、
そこにソビエトがあり、ロシア人がいた。

やっぱりもう一度観たいですね。

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