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時間堂レパートリーシアター『いちごの沈黙。』を観て [演劇]

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時間堂レパートリーシアター【2016.5】 『いちごの沈黙。』他時間堂レパートリーシアター【2016.5】 『いちごの沈黙。』他

人里離れた「ランプの宿」を訪れた男女3人。会社のご褒美旅行を満喫する、はずが・・・。
鈴江俊郎の異色作を賑やかに上演。すったもんだの先に待っているのは予想を裏切る結末。もう本当に、誰ひとり黙らない『いちごの沈黙。』!

評価は、星5つです。
★★★★★

時間堂が1年間を通して、
毎月公演があるというレパートリーシアターというチャレンジをしている。
自前の十色庵というスタジオではお酒や軽食を提供していて、
演劇を観ながら(開演前後)、お酒や軽食を楽しめるというのも新しい。

基本的に公演は金曜と土曜の2日間。
私はレパートリーシアターを観るのは2回目になる。
1回目は土曜で、2回目は金曜に行きました。

チケット代は2000円で、プラスで投げ銭もできます。
ウェルカムドリンク付きです。
ビールを選択して、2口のビールを飲んだら火がついて(笑)
よなよなエール(ビール)とピタサンドを注文。

ビタサンドはソースを甘めをしましたが、
旨辛でちょうどよかった。
ビールがすすみます。

音楽のLIVEでは、お酒を飲みながらというスタイルを経験したことありますが、
演劇では初めてかも。
金曜の夜に、お酒と美味しい軽食を食べて、面白い演劇を観る。
体験して、こんな至福なことあるんだと目から鱗でした。

金曜に定時に上がれることになり、
前日に布団で寝てなくて、寝不足で体調が悪くて、
赤羽まで行くのは怠いと思っていたのですが、
行ってみてよかった。
見終わった後の心のスッキリを考えると、
一番よいリクラゼーションかも。

演目は2つありました。
一つ目は「犬の心臓」。
尾崎冴子さんのリーディングでした。
真面目に語られる犬の睾丸の移植の話。
犬が言葉を発していく。
その言葉とは。。
社会の鏡なのか、結構ブラックな話だと感じました。
お話に合わせた尾崎さんの白衣とメガネ姿にも萌えて、
2倍お得なリーディングでした。

二つ目は「いちごの沈黙。」
直江里美さん、國松卓さん、客演の平佐喜子さん。
男一人と女二人の温泉旅行。
そして一部屋。ここまでの設定だとAVによくある設定と類似して、
とてもムフフは展開を予想しますが、
お話はそれになりつつ、もっと斜め上をいきました。

お話は以下の通り。
ファーストフードの店長の成績上位3人がご褒美の宿に招待される。
その宿は携帯が圏外になるような田舎で、部屋には虫が入ってくるようなボロ宿。
温泉もボロ桶風呂だ。
そんな中、実は妻子ある男は、その二人の女と関係をもったことがあった。
そして女二人は幼馴染みで、ふたりして競い合っていた。
なんでも。そう色恋も。
男の語る悩みは、普通なら羨ましいぞと思うエピソードだが、
それが不幸に感じるパラドックス。
そして部屋にあった8千万円。
そして宿に監禁されていることを知り、
最後にとった行動は。。

書き起こしてみても信じられない展開(笑)
でも面白かった!
平さん演じた役には身体的特徴が必要なので、
演じる人選びますね(笑)
國松さんの風貌から語られることのギャップがより強くなったのかな。


奥さんと子供、部下であるバイト、ライバルの同僚とか、
一見幸せな環境なんだけど、感じる当人によっては不幸になる。
まるで万華鏡を覗いたみたいに、幸せってやつが、すぐに不幸に変わる。
不幸と幸せは表裏一体みたいに。

なんとなくだけど、
ラスト男は苺の崖から逃げて助かるんじゃないかなと、
思ったり。なんだかんだで頑張ってきたんだから。


アフタートークは、脚本の作者である鈴江俊郎さん。

論より証拠。アフタートークが全編公開されている観てください。
最初の10分間、disっているのかなと思わせつつ、
評価をくれたので安心な展開が神です(笑)
アフタートーク30分もあったんですね。
笑いすぎてあっという間な気がしてましたが。

お話の中で印象的だったのが、
古本屋が文化系生態系のトップというお話。
古本屋がある街は本を読み売る人が居るから文化的に発展しているということ。
確かに昔はレンタルビデオ店や古本屋は個人が経営していたので、
ラインナップが個性的でしたよね。
あの店はマニアックなアニメが強いとか、あの店は人妻ものが強いとか、
使い分けていた気がします。古本屋もね。
最近はブックオフとかTUTAYAで画一化されたものが提供されるので、
それらがあるのは便利だけど文化的生態系としては死滅している街なのかも。


金曜の夜は演劇という習慣を身につけたいので、
来月からレパートリーシアターに通うと思った次第です。


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