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電動夏子安置システム「Show Cage」を観て [演劇]

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Show CageShow Cage

その法案が自分たちにどのような影響を及ぼすのか、国民の多くは理解していなかった。
想像が及ばなかったというべきか。そもそも時の政権が自由主義的なものから、緩やかな全体主義に移りつつある事を、何となく感じながらも止めようともしなかった。
かつて、とあるメディアは、監視社会に起こりうることとして、以下の10項目の予想を挙げて揶揄した事がある。

1.SNSに投稿した内容は当局に全て把握される。
2.個人の商取引は当局によって全て把握される。
3.外出先のいたるところで監視カメラが稼働している。
4.監視下で行動する人間を見て嘲笑うテレビバラエティが流行する。
5.当局は個人間のメールを全て読み、検閲する。
6.当局の知らないところでは、新たな交友関係が作れない。
7.当局の認可する文化活動以外に従事する事は犯罪である。
8.位置情報を当局へ送信するものを身に着けさせられる。
9.家のテレビが監視機能を兼ねている。
10.やがてプライバシーという概念を誰も思い出せなくなる。

単なるジョークだと思っていたこれらが一つずつ現実になるにあたり、国民は初めて、自分たちが籠の中の鳥だと自覚するのである。政府は徐々に国民のコントロールからから外れ、自らを生み出した国民の権利を数々の監視関連法により統制管理する事を試み始めたのである。すべては輝ける未来の理想的国家の為であるとされた。
ジョージ・オーウェル著「1984」において、主人公は、似たような全体主義的管理社会で、その矛盾に気付き、静かな抵抗を始める。しかしながらこの物語にはそんな気概のある登場人物はいそうもない。誰に監視されているかわからない日々の状況に、ただただ右往左往するだけである。

『Show Cage』は、行き過ぎた滑稽な理想社会を描いた、連作短編喜劇。

評価は、星5つです。
★★★★★

前説という名の後説で、いや後説という名の前説で話があった、
盛り上がりを最初にやる実験は成功でしょう!
確かに演劇は終盤に盛り上がりますからね。
まさか開幕前にかけ声と拍手をするとは(笑)
でもそのおかげか、最初から笑いっぱなしでした。
笑い疲れた!

終演後に気がつきましたが、
胸ポケットを見たらボールペンを持って帰ってしまったようです。
どうやら監視システムをくぐり抜けたようだ。

お互いを監視するシステムを用いた話でしたが、
これは現代のSNS村社会を風刺していたのかも。

Facebookではリア充を装い、
Twitterでは他人を威嚇して、
Instagramではキラキラしないといけない。

他人の目を気にしないと行けないとは、
リアルよりも窮屈な社会になったのかも。

私は堂々と電車の中でも鼻くそをほじれるくらいの、
ダンディー鷹野かセクシー大下になりたいものです。


劇団員のみの公演でしたが全員素晴らしかった。
会話の噛みあわなさの笑いは流石です。

次回も必ず観よう。

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