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パラドックス定数「九回裏、二死満塁。」を観て [演劇]

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パラドックス定数パラドックス定数

延長できねえ人生だから。

一回裏。先制されても余裕の後攻。

二回裏。追いかける方は気が楽だ。

三回裏。ほらこうして追いつける。

四回裏。取られた分は取りかえす。

五回裏。取りかえせない事もある。

六回裏。本気を出せばまだ行ける。

七回裏。俺らの本気が通用しない。

八回裏。ああ、早く終わってくれ。

九回裏、二死満塁。

逆転ホームランなど打てないのだ。

評価は、星5つです。
★★★★★

ネタバレありの感想。

1年2ヶ月ぶりのパラドックス定数。
野木さんに挨拶はご無沙汰しておりますからでしたね。
劇団員の演技を見るのも久しぶり。
植村さんの短い髪久しぶり。

タイトルから全く話を想像出来なかったが、
野球ものでしたね。
舞台上には高校の練習場のスタンド席がありました。

私の格言に野球ものにハズレなしの通り面白かった。

15人の村立高校野球部。
甲子園の出場を果たす奇跡を起こす。
3年生だった、ピッチャー、キャッチャー、セカンド、ショート、ライトが、
監督の納骨式で20年ぶりの再会を果たす。
ただし、ピッチャーは18歳で死んでいたが、、

オープニングでユニホーム姿の監督とピッチャーが語る場面は、
後からわかるが、死後の世界だったのだ。

物語はなぜピッチャーは死んだのか?
神社の崖からの転落死は事故か?自殺か?
最後に会話したキャプテンであるキャッチャーが語る真実は?

と場面が甲子園の壮行会と現代と代わる代わる変わり、
今と昔の選手と監督の関係性が見えている。
監督(大人)と選手(子供)の関係を大人になった選手達は何を分かり、何を許すのか。
あなたのボールはどこにありますか?

23対4の甲子園の初戦敗退。
彼らの自信となり、彼らの傷となり。

なぜ15人の村立高校が甲子園に行けたのか。
決勝戦で八百長があったのか?
その事実を知ったピッチャー。
キャッチャーに相談するが信じてもらえず、
失意のまま死亡する。

その思いは20年、球場に残ったまま。
そして相談されたキャッチャーの思いもまた球場に残ったまま。

監督と語り、真実が見えたなか、
ラストシーンで、ピッチャーがキャッチャーに語る
そうやって生きろ、受け止めろ、キャッチャーだろ
という言葉が豪速球となって、キャッチャーに刺さる。

今でも唯一、野球をやっていたライトが語る。
プレイボール
スポーツで唯一、楽しめと遊べと宣言して始まるスポーツは野球だと。

キャッチャーが立ち上がって、しまっていこ〜!と叫び。
舞台は暗転。

エピローグで入部の時のシーンになる。
甲子園行きたいと純粋に語るピッチャー。
ここが呪いの始まり、でも監督の愛は本物だったのだ。


私の人生6回裏だけど、まだ逆転できるかしら(^_^;

座布団席はラストシーンのある視点と同じになるからオススメだけど、
ケツの痛さはデッドボールなみかも。

監督役の佐藤誓さんは監督らしく体が締まっていたなぁ。
あのビシッとなる雰囲気どうしたら出せるのかな。
オトナになりたい。

面白かった。

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