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アマヤドリ「非常の階段」を観て [演劇]
《あらすじ》
舞台は2014 年の日本、東京。 ある夏の日、一人の振り込め詐欺結社のメンバーの男が何者かによってさらわれた。結社 の仲間たちは彼(ダーさん)の身を案ずるとともに一時的に身を隠すことを考え、メンバ ーの一人・大庭ナイトの親戚宅に居候をすることとした。ナイトの叔父・八平とその三人 の娘たちは、素性の怪しい詐欺結社の面々を邪魔もの扱いしつつも、なんとか奇妙な共同 生活を乗り切ろうとしていく……。 一方、大庭家も揺れていた。数年前に妻を亡くした八平は東京の家を引き払って富山へ帰ることを決め、三人姉妹はそれぞれ別の新生活を始める必要に迫られていたのだ。
ダーさんをさらったのは誰なのか? 三人姉妹の行末は? 太宰治の『斜陽』をモチーフに、 振り込め詐欺結社の葛藤、若年層の貧困、格差社会、家族の在り方など、現代日本が抱える様々なモチーフを多層的に描きます。
評価は、星4つです。
★★★★☆
最近疲れていて、
惰性で見てたテレビ消すみたいに生きることを時々辞めたくなってたのですが、
私の代わりに目の前で自殺した人を見たら、スッーとモヤモヤが消えていきました。
初演はもっとやりとりがトゲトゲしくて、
本当に抗争しているとか、
家族もむき出しの言い争いしている感が強かった気がしますが、
今回はトゲの方向が外側でなく、内側に向いていて、
自然に感じたが、だからこそより深刻に感じた。
家族という定められた定点的なものが無い人、
または家族はいるが別の場所にファミリーを作った人。
居る人(近くの親類)の繋がりでなく、
居なくなった人(実親)との繋がりにすがってアイデンテティを保ってた時に、
それを切られたことは、愛情なのか、それは非情なのか。
ラストまでに奇跡は起きてた悲劇。
今回は群舞がなくてもいいかもと初めて思ったかも。
でも、このどうしようもない感情と結果をどこかに消化して欲しいので、
やっぱり群舞は必要かな。
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