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ロデオ★座★ヘヴン『大帝の葬送』を観て [演劇]

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1988年9月19日。
かねてより体調を崩していた天皇(後の昭和天皇)が大量吐血。
政府や宮内庁は来るべき天皇の死=崩御に備える。
しかし問題の性質上、表だっての行動は制限され、葬送儀礼である「大喪の礼」の支度は「幹部会」と称された委員会によって水面下のうちに進められた。
ところが内閣、宮内庁、警備担当者がことごとくぶつかり準備は難航。
そうこうしている内に昭和の終わりは着実に近づいて来て……。

容態急変から崩御、大喪の礼までの160日間を1つの会議に閉じ込めて、
ロデオ★座★ヘヴン×柳井祥緒が贈る終焉と新生の論争劇。

評価は、星4つです。
★★★★☆

忖度の物語。
最近話題の忖度の本質を見た気がする。
そこには実務者の利害はない気がする。
ただ敬うべき人の想いを組み上げるだけ。
それだけなんだと。
それは思い遣りという言葉になるはず。

そして法を守ること、伝統を守ることの相反する苦悩。
でもここで悩むなら9条って何と思ったり。
くだらないと部外者は思うが法を守ることが抑止になるので、
法治国家とはこれがベターなのです。

ラストの会議シーンの盛り上がりは最高だった。
百花さんはダルカラ、飯田さん、キコとキュートで破天荒なキャラを見てきたので、
大人の落ち着いた女性を見たのは新鮮だったし、凛々しく美しかった。

昭和63年の頃は、自粛という名の忖度に国民は普通に対応したんだよね。
ちょうど昭和の終りは中学生でしたが、あまり儀式の記憶はなくて、
いつもニュース速報で昭和天皇の輸血や吐血、下血のニュースを見て、
あれだけ輸血したら、元の地は存在しないのではと思ったりしたのを思い出した。

そして、劇中の大喪の儀を論争していたが、
鳥居の移動は本当だったんですね。
ラストの映像で見て驚愕した。これこそフィクションだと思う出来事でした。

そして平成の世も終わるが、
生前退位となり、天皇陛下はあの時の昭和天皇の時の騒動を鑑みて、
時間をくれたのですね。
今度はどうなる?

昭和は激動の時代でした。
平成は、振り返れば良い時代だったと思いたい。

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