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流山児☆事務所「SCRAP」を観て [演劇]

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『SCRAP』『SCRAP』

1958年、大阪砲兵工廠跡地。大阪城が見下ろすこの場所に、その「廃墟」は存在した。

かつて、アジア最大とも言われた兵器工場は終戦間際、大規模な空襲を受けて、見渡す限り巨大なコンクリートと鉄骨の、瓦礫の山と化していた。そしてこの「廃墟」に夜な夜な侵入し、鉄屑を掘り起こし、それを売って生活の糧とする朝鮮人集団がいた。通称「アパッチ族」 ―しかし鉄屑は国有財産。ついに警察が取り締まりを始める。漆黒の闇の廃墟で、警察とアパッチ族の戦いが過熱していく。それは、日本の中で身を寄せ合うようにして暮らしていた在日朝鮮人たちの、生きるための戦いであった。

評価は、星4つです。
★★★★☆

戦前の満州で一旗あげる、あの日前の広島長崎へ疎開するとか、
歴史を知ってるとちょっと待てよ!と叫びたくなる事象があるが、
今回も北の地上の楽園と聞いて待てよ!と叫びたくなった。
居場所を拒否され続けた人にとっては、
ここに居てもいいんだよという声は神の啓示に聞こえるのだろう…

共謀罪だ安倍一強だと言われるが、
選挙に反対しても弾圧されず国会前で騒いでも、
あんな人たちと言われても逮捕も死刑にもされないのだから、
日本は平和だと思ったり。

ある期間家族だったアパッチ族。
あの日からバラバラになり、
もう2度と集まることはないだろう。。
そしてスクラップがリサイクルになればよいと、
日の丸が仲間の分頑張ってほしいと思った。

ラストの手紙に関しては、ゾッとした。
このメッセージがもっと早くと思ったが、、「場所」はあるものでなく作るものなのか。
アパッチ族の問題なのに人ごとには思えなかった。
勝者のみの歴史にも疑問を覚えねば。
大阪城から見たあの地下には、それが埋まってる。

北の帰還事業に関しては、政府も朝鮮総連も北の状況を隠して促していた。
その背景には、日本は犯罪率が6倍も高い厄介者を追い返したかった、
北朝鮮は労働力と社会主義のプロパガンダをしたかった、
両者の思惑が一致して、2度と帰れない片道切符を発行したのだ。

私はネット右翼的な考えを持っているが、
日本で仕事もなく生きるために犯罪するしかないのもわかりつつ、
済州島四・三事件で国を追われ、日本でも拒否され、
行き場所のない彼れをどうせめられれようか。
行き場のない思いに駆られてしまった。

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