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風琴工房「わが友ヒットラー」を観て [演劇]
ヒットラーは万来の聴衆を前に演説している。演説後、呼び出された突撃隊幕僚長レーム、シュトラッサー、製鉄会社社長のクルップとそれぞれ対談する。会話はそれぞれの思惑の中、すれ違う。ヒットラーとの会話で危機を感じたシュトラッサーは、レームにヒットラー暗殺を持ちかける。しかし、ヒットラーを深く信頼するレームは耳を貸そうとしない。そして・・・。
評価は、星4つです。
★★★★☆
毎回会場自体が舞台装置と化している風琴工房ですが、
今回も凄い会場でした。
クラブ?なんでしょうか。
赤絨毯にシャンデリアと壁には剥製があったりと、
どこかの別荘の一室とも思えたり。
三島由紀夫の脚本なので、
とにかく日本語が美しい。
どこか詩人の語りと思わせてといて、
ヒットラーがやろうとしていることは、
粛正であり友人への裏切りである。
歴史的事実を背景しているので、
悲痛なシュトラッサーの叫びは、
レームの心を動かすことはない。
「もし」かしてを考えるとゾクッとするが、
それないのだ。
それ故にヒットラーの演説も
この夜の行いも空疎に感じる。
戻れない道に進んでしまった人間の悲しさを十分に感じた。
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