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鬼の居ぬ間に「Jeanne」を観て [演劇]

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1431年5月30日英国間との百年戦争半ば、北フランスはノルマンディにて——。

少女は死んだ。
異端者として汚名を着せられ火炙りとなり、灰はセーヌ川へ流された。
死して尚葬られることも神の元に行くことも許されず、魂すら踏みにじられる。

それから25年後、戦争が終結。
かつて異端者として少女を火刑に処したフランスは、 一転して少女の「人間」としての権利を復活すべく復権裁判を開く。
遺族や戦友、そして国家をも巻き込んだこの裁判において、少女の名は息を吹き返す——。

一人の少女の凄惨な死と、そして「人間」として復活するまでの二軸を掛ける、時代を超えた法廷劇。


「Jeanne d'Arc」
それが彼女の名前である。

鬼の居ぬ間にだから、ジル・ド・レがジャンヌの遺体を食して気が狂った物語とか思って居ましたが、
真正面から異端審問と復権裁判を扱った正統な演目でした。

入場時に入口でモバパスが中々承認されなかったので私が異端なんだと思ってから入場していました(笑)

舞台上に椅子が一つ。
そして十字架を模した壁の亀裂から差し込む光。
2時間息をするのを忘れる位集中した。
自分の呼吸の音すら、この裁判の邪魔になると思うくらい思うくらい緊迫した空気だった。

600年近く前の話なのに、何となく現代にも通じる構図と思った。
それは権力により記録が改竄されるし、その時の正義(勝者)により歴史が作られるからか。
持ち上げられ落とされる人が今もいるからか。
都合の良いようにジャンヌはイギリスに殺され、フランスに生かされる。

ただただ舞台の上のジャンヌの美しさと、繰り広げられる裁判に圧倒された。
ラストシーンは本当に美しく、あぁ帰ってきたのだ。
きっと魂は無になってないと、救われたのだと。
思わず手を合わせたくなった。

十字架のように異端審問と復権裁判がクロスしてた。圧巻!

お持ち帰りセットで買ったCD『燃えさかる』を聴きながら。



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