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扉座『 扉座版 二代目はクリスチャン ―ALL YOU NEED IS PASSION― 』を観て [演劇]

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劇団扉座第71回公演 幻冬舎Presents 劇団創立40周年記念『 扉座版 二代目はクリスチャン ―ALL YOU NEED IS PASSION― 』
つかこうへいの作品は観たことはない。
知識としては「熱海殺人事件」「飛龍伝」などのあらすじを知っている程度です。
なので幻冬舎の見城さんのように、つかこうへいのあの熱を知らなければ、
もう一度と願うこともないフラットな状態での観劇です。

最初に、石田ひかりさん演じる今日子が、刑務所の扉から出てくるシーンで、
劇場の搬入口の本物の大扉を利用して、舞台上に現れるのに度肝を抜かれた。
そして、このつかこうへい作品をやる時のなんだかわからないけど舞台上に人がいっぱい、
そして拡声器、マイクでのモノローグという様式美に、否応もなく気分が上がります。

「二代目はクリスチャン」は映画化もされ、つかこうへいさんの脚本がありますが、
扉座版としてかなりアレンジされているようです。
そう伝説の木村伝兵衛刑事が出てくるとかです。
(熱海殺人事件に出てくる人っていうだけの知識はありました)

40年を迎える老舗の劇団。
演出と脚本の横内さんは還暦だし、
木村伝兵衛を演じる岡森さんも還暦。
それなのに、役者が放つセリフは現在を反映させ、
エッジの効いた皮肉や演出は、今の小劇団より攻めているし、
岡森さんはスラっとタキシードが似合い、口から飛沫を飛ばす勢いで、
横暴なキングである木村伝兵衛を熱演されていた。

有馬さんもカッコよく、
犬飼さん、鈴木さんはアンサンブルと踊っていても、
凄く熱量があって、やっぱり目がいってしまう。

そしてヒロインの石田ひかりさん。
最初はお嬢ちゃんだったのが、後半にいくにつれてどんどん乗ってきて、
見事な姐さんになっていった。

還暦から研究生まで一丸となって、
劇団のパワーを感じた物語でした。

ラストの儀式の垂幕で長息会の美木とか48会の秋元とか遊びがあり、
石田ひかりさん演じる今日子の「みんなカッコいいよ」で鳥肌が立ち、涙腺緩んで泣けた…
ラストシーンは夜の部の方がフラッシュが映えるかなと思うが、姿が見える昼も良い。

つかこうへい作品を知っているとより楽しめるのだろうなぁ。
ガンダム→逆シャア→ハサウェイと見ると楽しめるように。
なんと言ってもラストに伝説が終わる所も含めて楽しいだろうな。
もちろん、つか作品を知らなくても笑って楽しめた。
これぞ娯楽なり!



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