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明後日の方向『長い墓標の列』『赤目』を観て [演劇]

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明後日の方向 行き先を探すための公演#3 二作品上演 『赤目』『長い墓標の列』

明後日の方向 「長い墓標の列」「赤目」を一気見しました!
途中休憩があるので、なんとかお尻が持ちましたが、
これお尻弱い人は、お尻が!となるかも(笑)

両作品に言えるのですが、古い戯曲で時代設定も古く、
話の内容が難しいところもあるのだけど、
それを超える求心力というか、何か魅せるというパワーが、
舞台上に存在していて、その確固たる何かが俳優から伝わってくるので、
飽きないし退屈しないのが不思議だった。
小難しいとか分からないとなるとラーメンのことを考えちゃうのだけど、
全然、そんな暇がなく舞台から目が離せないという不思議な感覚で、
充実した満足感がありました。
あと生音楽も良かった。

この長丁場の劇で、2作品に出ている福岡と静岡からの刺客の3名は、
大変でしょうが、しっかりと爪痕が残っていますね。

「長い墓標の列」
太平洋戦争前夜の東京。
大学教授の山名は、日本中で勢力を伸ばす全体主義にあらがっていた。
辞職に追い込まれた山名の元に、共に辞表を提出した弟子の城崎が訪れ、自分は大学に戻ることにしたと告げる。
「人間の努力は無限大」と語る山名と「人間は弱くだらしないもの」と語る城崎が激しく対立するクライマックスを経て、日本は戦争に突入する。
「河合栄治郎事件」と言われる実際の事件をモチーフにした、福田善之の傑作

1950年代に書かれた戯曲なのだけど、今にも通じるものが確かにあり、
それだけ右派左派、全体主義、権威主義は解決出来る問題ではないのかな。
完全な中立や自治なんて不可能なんだけど、諦めずに追求し続けるしかないのだよね。

正直難解で消化しきれなかったので、もう一度観たい。
男女の配役が逆転してるんだよねと後から思い出したくらい。
これ男でやるといつ暴力が出るのかなとか思うのかも。
つまり男性は物理的な力があり、話し合いと言いつつ力で解決することができるということなのかな。

レコードのシーンでまさかの生歌が聴けるとは!富田さん歌上手いのですね(^^)
あと最初役名のゼッケンつけてて、あれはありなのか?と思ってたけど、
無くなってからもすんなり役名が入るから必要だったと納得!
ヒザイさん久しぶりに見たけれど、台詞量凄くて天晴れでした!

パンフレット見て、1〜4幕の順番を入れ替えているとのこと。
4、1〜3の順番らしい。
だからかな、あの結果になる過程を追うことで、悲劇性が軽減されているかも。

「赤目」
戦後まもない東京。
画家を目指している三郎は、紙芝居を生業にしていた。
テレビの登場で子どもたちが紙芝居から離れていく中、三郎は時代劇を書き始める。
やがて紙芝居を廃業し、漫画家として大成功を収める三郎のもとに、テレビアニメの依頼が舞い込む。
漫画家・白土三平とその作品『赤目』をモチーフに、本当のことが描きたい三郎と周囲の人間たちと、漫画の世界が重なり交錯する、斎藤憐の名作。

前回の公演を観てますが今回はより強度が増してる感がしました。
わちゃわちゃ感が減っているという感じ。
紙芝居からTVという流れは、TVから配信へという現代にも通じるものがあり、
物語を作る営みに現代も変化はないので時代を超えて赤目が上演出来るのかなと。
正義を行うと世界半分を怒らせるという言葉を思い出した。

こちらも男女配役を逆転してるのもありますが全く気にならなかった。
1960年代の戯曲なんだけだ、やっぱり現代に通じるところがある。
通じるものがあるのが、人類って変わらないのねと思ったり。
あと黒電話代わりがガラケーになる時代とは!
そうか!Z世代はスマホからなのか!
ガラケー触ったことない世代がいるので、そう考えると折り畳みガラケーがレガシーか(笑)

一揆で領主に向けられる火縄銃。
三郎に向けられる刃。
同じように相手に向けられる武器だけど、
誰か指示で持ったのか、自分で持ったのか、
そしてそれを使用したのかという違い。
色々と考えてしまうラストシーンでした。

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